ついに発表されたX100V。度重なる噂や憶測が飛び交いついに全貌が明らかとなったのだがX100Fユーザーであった私は少し不安顔
この記事ではめんどくさい前置きは捨てておきX100Fとの比較とX100Fユーザーから見た期待点や不安点について書いていこうと思う
X100Fとのスペック比較
ここでは今回発表されたX100Vと旧型となったX100Fの両者において大きく変わったと感じる点だけをピックアップして比較
X100V | X100F | |
画素数 | 約2610万画素 | 約2430万画素 |
レンズ構成 | 6群8枚(2つの非球面含む) | 6群8枚(1つの非球面含む) |
連写性能 | 最高11コマ/秒 30コマ/秒(電子) | 最高8コマ/秒 |
AF測距点 | 425点 | 325点 |
NDフィルター | 4ストップ | 3ストップ |
EVF | 0.5型 369万ドット有機EL 倍率0.66倍 |
0.48型 236万ドット有機EL 倍率0.48倍 |
OVF | 視野率95% 倍率0.52倍 | 視野率92%、倍率0.5倍 |
液晶モニター | 約162万ドットカラーLCDモニター チルト式タッチスクリーン |
約104万ドットカラーTFTモニター |
フィルムシュミレーション | 17種類(クラシックネガ、エテルナ含む) | 15種類 |
最高動画性能 | DCI4K 30P | FullHD 60P |
撮影可能枚数 | 約350枚(EVF) 約420枚(OVF) |
約270枚(EVF) 約390枚(OVF) |
USB充電端子 | USB-C | microUSB |
寸法・重量 | 128.0 x 74.8 x 53.3mm 約478g(バッテリーSD含む) 428g(バッテリーSD含まず) |
126.5mm×74.8mm×52.4mm 約469g(バッテリーSD含む) 419g(バッテリーSD含まず) |
大きく変わった点で言えば新設計レンズ・タッチになったチルト液晶・条件つき防滴防塵・進化したEVF・4K対応などになるだろうか
今回のX100Vではレンズの先端を除き、防滴防塵仕様となった。先端についても別売りのプロテクターを購入することにより完全防滴防塵仕様となる。最初から付属品としてつけてくれません?と言いたくなるところだがワガママ言うなということだろう
特にレンズについてはX100無印から今まで続いていたレンズが新設計になり、解放付近ではフワフワしていた描写が現代的な写りになることが期待できる。ただし、X100Fとの開放においての解像度比較みたいなことも公式がしていたがFまでのレンズは開放がゆるふわなので実際絞った際の描写の違いを見てみないと何とも言えない部分がある。動画などで作例を見る感じ以前よりもヌケ感と色乗りが良くなったと感じる
また、EVFも有機ELとなったり大幅に進化してこれまで以上に撮影を楽しめる設計に。よりクリアな視界で撮影に臨める
気になる点や不安点
こうしてやっとスペックは明らかになったものの気になる点や言及すべき点は無数にある。一応はX100Fを2年以上使ったユーザーとしていくつか書いていくとする
デザインが変化
X100から始まり少しの変化はあれど殆ど変わらずきたデザインが今回になってからわかりやすく変化
まずは正面。EVFを大きくした弊害なのかわからないがデザインが変化。フロントレバーの位置やトップカバーのラインが広くなりフラッシュ周りのデザインもほっそりとしてこれまでのクラシックデザインというよりかはモダンデザイン的な外観となっている。以前まではカクツキが見られた正面右側も流動的なスッキリとしたデザインとなっていて個人的には高評価だ。だがデザインにこだわるとなるとフラッシュ周りは撤去してもらいたくなる。グリップもそこまで深くなる必要はないように思える
そして次は軍艦部。これまでとは違いダイアルを包み込むようなデザインに変化…やはりこれはモダンデザインを意識してのことだろう。それに加えてトップカバーの素材がマグネシウムダイカストからアルミニウムに変更。今までのようなザラついた質感から金属感がある艶のある質感へと変貌を遂げた。軍幹部右側の段差もなくなりフラットな造りになったことも相まってより一層所有欲を満たせるだろう
また、地味にISOダイアルの仕様も変わりISOを変更する際ダイアルを持ち上げて数値を変えるのだが今回はダイアルを持ち上げた際に固定されるようになりよりスムーズに変更できるように改善された
最後に背面の操作部分。従来よりもすっきりとしたデザイン。そしてファインダー周りは今までゴムのような感じであったが今回のものは金属感がある。一見見ただけではわからないがチルト式モニターになっている。デザイン面も考えてチルトに見えない仕様になっているらしいので個人的に高評価。十字キーについては次で詳しく書いていこう
(画像出典- DPREVIEW “Hands-on with the new Fujifilm X100V“)
Dパッドをなぜ消した
最近の富士フィルムの傾向として不安視していたがDパッド、つまりは十字キーが消え失せた
ボタンを極限まですり減らしたミニマリズム的思想がモダンデザインとして表れているのかもしれないが個人的には反対。タッチパネルにしたんだしそっちで操作しろということなんだろうがただですらX100シリーズはNDフィルターやクロップなど色々と割り当てなければならない項目が多いのにDパッドを無くすのは単純に操作性を無視したナンセンスな行動だと私は思う。その代わりとしてジョイスティックを大きくするなどの処置があれば納得するが大きくしないのであれば消す必要は全くなし
デザイン面を考えるのであれば真鍮にでもしてくれとも言いたくなる
性能面などについて色々
その他にも色々考える点は多い。簡潔に書いていく
・クロップはRAW対応?
今まではクロップを使用した際はJPEGとしてしか記録できなかったがRAWには対応できるようになったのか?非常に気になるところではあるが現時点ではわからないので何とも言い難い
・暗い場面でのAF
低照度性能コントラスト:-2.0EV、位相検出:-5.0EVと期待していた部分が進化してきた。X100Fは暗いとこだとへぼい描写になることが多かったのが不満だったので期待できる
・レンズシャッター
X100シリーズはとにかく小さなシャッター音と感覚でストリート向けではあるが一部では撮った感覚がなさすぎるという意見がありProシリーズのようなシャッターフィーリングを熱望視する意見もあったが今回もレンズシャッターということで従来通りのシャッターになるかもしれない。個人的には切り換えられたら良いなと思うが夢物語
・ダブルスロット非対応
昨今のカメラでは当たり前になりつつあるSDのダブルスロットだがX100Vは非対応。プロではない私には購入を躊躇するほどの内容ではないがあるに越したことはない。次回は頼む
・値段と発売日
市場想定価格が税別16万4500円となっており税込みにすると18万円ともはや高すぎて何も言いようがない。高級コンパクトカメラという位置づけではあるが毎回毎回ドンドン高くなっていってるじゃないか。もう少し安くならんかね。そしてシルバーが2020年2月下旬、ブラックが3月発売と色によって時期を変えるのはやめてくれ。早く出したいけど生産数が追い付かないからという感じかもしれないがブラックを買いたい私なんかからすると非常に萎える
大きな驚きはないものの確実な進化
手振れ補正などの大きな変化はなかったもののまずまずの正統進化となったX100V。出し惜しみなのかどうかわかりませんがこのぐらいの変化であればまだまだX100FでいけるのでワザワザX100Fから乗り換える必要はなさそうに思えます
現時点でX70の次世代機のない今、大型カメラのサブとしてぜひ持っておきたいのがX100シリーズ。日常の中でこそ輝くX100シリーズなのでぜひ検討していきたいところ
実際に触ってみないとわからないことだらけなのでその機会があればまた書いていこうと思う