見た目が性能に優ること、往々にしてありますよね。カメラでも同様で、面が良いカメラというものはいつの時代でも重宝されるものです
最近では小さくて可愛いカメラが人気になるご時世ですがまさか新発表のカメラでこんなにも魅力的なデザインのカメラに出会うとは思いませんでした。今回購入したPENTAXのカメラ「WG-1000」はまさにそんな理由での購入になりました
普段中判デジタルを使っている人間のサブカメラとしてのWG-1000を話していくことにしましょう
SPEC
WG-1000のスペックで気になる点を切り出しました。良かった点、悪かった点は後述します
| センサー | 1/2.3型CMOS / 1635万画素 |
| レンズ | PENTAXレンズ7群7枚 |
| 焦点距離/絞り | 27〜108mm(35mm換算) / F3.0-F6.6 |
| ズーム | 4倍(光学) / 6倍(デジタル) |
| 撮影距離範囲 | 0.6m~(標準) / 0.05m(マクロ) |
| シャッタースピード | 1/2000~4秒 |
| 防水 / 防塵 | JIS 8級 / 6級 |
| 液晶 | 2.7型約23万ドットLCD |
| 動画撮影 | 1080p 30fps / 720p 60fps |
| インターフェイス | USB2.0(typeC) / HDMI(typeD) |
| サイズ/重量 | 116 × 68.5 × 50.5mm / 220 g |
PENTAX “WG-1000”
全てはこの見た目から。WG-1000は二色展開のカメラでグレーとオリーブの二色がありますが私が選んだのがこちらのオリーブになります。見た目は工場現場で使われていそうな無骨なデザインから繰り出される小洒落たオリーブの爽やかさが絶妙に合わさった魅力的なものになっています
GFX100Siiとの比較になりますが二回り以上のサイズ差があります。ポケットにはギリ入るくらいのサイズ感ではありますのでGRなどの方が遥かに小さいのですがその分落としても海に入れても大丈夫という堅牢性があるので割と雑な使い方をしてもいけるという点が魅力かもしれません
純正のカラビナとして銀のものが付属されていましたが私はHUFというファッションブランドのカラビナに変えて使用しています。これがあれば腰の紐につけておしゃれに運用できるというのは現代の若い層にもウケるんじゃないかなと思います
Good / Bad
Good
とにかく見た目
何よりも見た目がいいです。無骨だけではない可愛らしさとオリーブの発色。持っていても毎日可愛いなと思ってしまうほど素晴らしい見た目です。中身は某Kodak社のOEMなのですがここまで違うカメラのようなデザインにできているのがPENTAXの凄さなのではないでしょうか
割とよく映る
写りは正直全然期待していなかったのですが割とよく写ります。勿論PCで見ると粗は感じてしまいますが現代のスマホ文化の中では必要十分以上は写っているように思えます。何よりその写りが最近ブームになっているオールドデジタルのようなCCD味のある淡い写りだったりするので期待以上に楽しめるものになっています
海にも川にも
防滴防塵機能が高く、海や川での水中撮影も可能になっているので水の中の生物や透明さを伝えられるのがスマホなどとは違う魅力的なアプローチなのではないかと思います。逆に海や川を想定した使用ではないと他のカメラでもいいという話になってしまうので注意が必要です。ベストな立ち回りはサブカメラのサブカメラという運用なのかなと思います
ズームあり
4倍まで光学ズームができるのでワイド側のみの運用ではないのが自由度が高いところです。勿論ズームする速度は結構遅かったりするのですが写り的にはズームしました感はかなり薄いので利便性は確保できているのではと感じます
Bad
JPEGしか撮れない
OEMなので元の製品の特徴を受け継ぐのはある程度仕方ないとはいえ、RAWで撮影することができないのは少しネックかなと思います。勿論このようなカメラは気軽にJPEGでいいんだという意見もわかるのですがRAWで追い込みたい層もいるとは思うので少し残念なところです
操作感までオールドデジタル
写りがオールドデジタルという風には書きましたが操作感までオールドデジタルなのは新発売のカメラとしてはいただけないです。とにかく各種操作がもっさりしていて機能的にもISO上限感度とか絞り優先なども存在しないので明るさを変える時などはストレスがかかります。そしてRAWでも撮れないので撮影時に気を使って調整しなければならないけどその操作が俊敏にできないのは手放してしまう理由にもなり得るのではないかなと感じます
多少嵩張る
防滴防塵、耐衝撃のためだとは思いますがかなりカメラとして厚みがあります。ポケットには入れられますがもう少し薄ければなーと感じることも多々ありますので注意が必要です
Example
簡単にテストシューティングをしてきましたので参考程度に見ていただけたら思います。海、川、山など自然での撮影になりましたが使い回しはかなり良かったです。光量があるシチュエーションでハマる時は凄くいい絵を出してくれるのはオールドデジタルのような魅力があります
そして普通のカメラでは持ち込みたくないようなシチュエーションにも気軽に持ち込めて変わった構図で撮影することができるので普段と違った写真にすることができるのが大きな魅力。海の中でもこんな感じで突っ込めます…が映りはまぁ普通かなという感想はあります
腰にカメラをぶら下げて。
見た目から入り、ついには海にも一緒に入る仲となりましたが割と気に入っています。元々持っていたOptio H90が壊れてしまいオールドデジタルブームの波で高額になってしまった今、新品で買えるこのWG-1000に白羽の矢が立つこととなりました
ですが今までのカメラとは違い、海にも川にも入れます。落として泣くこともありません。限りなく自由で楽しく、そして雑。可愛いカメラには旅をさせよ、そんなカメラです
もう夏は到来しています。あなたの旅のカメラはスマホですか、それともこのカメラですか。