パエリアは2人前から|Euro6300Miles


フランスの旅を終えてスペインの国境を越える。訪れたのはバレンシアという海沿いの美しい街。ちなみにバレンシアガとは何も関係がない

私はこの美しい街を訪れたにも関わらず海沿いに行かなかった愚か者であった。フランスとは全く違うスペインの風土、料理、建築に完全に酔いしれていて生ハムをつまむのに夢中で海どころではなかったのである

少しだけ話せるカタコトのスペイン語を武器にスペインの地へ踏み出したのだった

初めてのスペイン

あまりのラテンオーラに圧倒されつつ駅に隣接したホテルへ。近くにはアジア系食品店もあって生活するのには何も困らない便利さであった。中華料理店も近くに多くあったのでなんかもう普通に楽だった

荷物を置いて街へ繰り出す。このスペイン独特な感じの街並みがたまらなく好きだな〜と歩いててヒシヒシ感じる。だがこの後に訪れる悲劇をまだ知る由もなかった

バレンシアには歴史的建築物から市場まで選り取り見取り。もうとにかく生ハムが最高すぎて白ワインも進むわでおかしくなってしまった。安いものだと8ユーロから生ハム原木が売っているのに日本で買うとなるとその10倍は必要になる悲しさ

最高の街でしょバレンシア。今回は見れなかったが闘牛もあるし海もあるしでスペインの中でもオススメな雰囲気だ。そんなに危ない感じもしなかった

そしてブラブラして時間も過ぎてきたのでスペイン名物パエリアを食べようと散策していると…どこの店もパエリアは2人前からなのだ。2人前となると量はともかく貧乏バックパッカーである私には経済的負担が大きく中々手が出せない。そこにサングリアを追加したとなれば自己破産待ったなしだ。今回一人前で提供しているお店を見つけられなかったボッチパッカーはバレンシアでのパエリアを諦めたのであった

そしてバレンシアで訪れたかったのがこのカラトラバによる建築美。NYのオキュラスでもその建築美に目を引かれたのでここにも訪れるのは必須だった

この建築たちを総称して芸術科学都市と言う。某アニメを思わせるような何ともセンチメンタルでそんな生活がもしあったらと思わせるほど美しい建築とネーミングセンスだ。ここは学校ではないが、もしこんな場所で学生生活を過ごせていたのであれば…一人私は座って存在しない記憶を辿っていた

生ハムとパエリア、そして建築の美を味わうことになったスペイン。なぜだかドイツと同じ様な親和性を感じるこの国に期待をせざるを得なかった。そうして私はスペインでも屈指の人気を誇るあの街へ列車で向かうのであった

 

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