七面鳥遊覧飛行 : 前編


消されない電灯、来ない連絡、青い夏、赤く染まった絆創膏。

ずっと無気力でただ時間が過ぎ去るのを待っているような毎日の中でどこかに行かなければという焦燥感。いつもそういうときは海外に飛び出していた。だから今回も海外へ

どこへ行こう…色んな国とプランが思い浮かんだけれどもなんかしっくりとこなくて気が付いたらトルコ行きの航空券を予約していた

そして旅が始まったわけだけども今回は北京を経由してイスタンブールへというルートだったので乗り継ぎ時間が非常に長く、この時間を使って北京を観光しようとしていたのだが何やら北京大興空港についた途端係員によって別の場所に案内される。話を聞いてみると早い話、お前は入国できないだった

天安門国家さん曰く、最近の中国へのコロナ処置に怒った政府が日本国民への報復処置として短期滞在を認めないだとかなんだとかのようだ。まぁなんと小さいことされるんですね。まぁこうなってしまったら仕方ないので空港のラウンジで9時間という長さを割と快適に過ごした。ご飯も食べれるし飲み物もフリーだし全然人こないしで羽田のしょっぼいラウンジとは雲泥の差だった。持ってて良かったエポスプラチナカード

ラウンジを使わなかったとしても大興空港は建築物としてカッコいいので撮ってるだけでも時間は過ぎていく

そうして到着したトルコ、イスタンブール。私が前に中央ヨーロッパを巡った際に着て以来7年ぶりくらいか

以前はイスタンブールを数時間のみだったが今回は周遊することになったのでとりあえず最初にこれだけは言っておく。イスタンブールの奴らは誰であろうと信用するな。もう一度言います、イスタンブールのやつらはクソです

いずれ書くことにはなると思うがトルコは本当にフレンドリーで優しい人が多く、親日的というのも割りかし間違いではないんだと思う、というより誰にでもフレンドリーというか。日本人全体もそのよくわからない親日的なイメージを持ってイスタンブールから旅をスタートするのでみんな騙される

カタコトの勧誘なら余程抜けてない限りはついていかないと思うが、流暢な日本語を話してくるやつや祭りがあるからと連れ回して軟禁された話も実際に聞く。なのでトルコ国民は良い人が多い、ただしイスタンブールは除く。ということは大前提だ

人には気をつけないといけないがイスタンブールに魅力的な観光地が多いのも確か。旧市街、新市街、その他地域など歩いているだけで楽しめる場所は非常に多い

そしてトルコに来た方ならご存知でしょう。トルコの天気は本当に当てにならない。朝方どんより、昼少し快晴になったかと思えばスコール、そして天気予報は曇模様

晴れ予報を信じてサンダルで出ていった私が雨に降られ、ツルツルのアイススケートと化したモスクでフィギュアスケート界の羽生善治となったのは幾度もあります

まだまだありますイスタンブールのだるいところ。トルコの他の都市ではほとんどないのですがイスタンブールだと特にでかいカメラを持っていると、そのカメラで俺を撮ってインスタで送れと図々しく要求してくるやつらの多いこと多いこと

同時に声をかけられて私の場合4組ぐらい撮ること。まぁネタになるしパンくれたりしたからまぁいいやという感じではあるんですが日本のビジネスチャンスをくれ!とか本気で言ってくるやつもいるので面倒くさいところ。英語も日本語も話せないお前をどうしろと

でもまぁ親切な人も少なからずいるし街並みは独特で楽しめることは間違いない。あとは自分に取り切れる技量と心意気があるかどうかだと思う。私にそれがあったのかどうかはわからない。とりあえず楽しければよかった

そしてイスタンブールから高速列車に乗って訪れたのは首都アンカラ。余談ではあるのだがトルコは列車とか都市間バスとか使うとお菓子とチャイを結構もらえるのでそれが最高

私は温かいお茶を飲むのが好きすぎるのでトルコのチャイ文化は死ぬほどありがたかった。飯も安くてうまいしヨーロッパ諸国に見習ってほしい

アンカラは観光地がない、なんていう風に言われていてまぁ確かに多くないので何泊もする場所ではないけれどそこまでつまらない街でもないと思う。ホテルのレベルはイスタンブールよりも何倍も高いし、ふらふら歩くには良い街だ

アンカラ城も高低差はあるけど見どころあるし迷路に迷い込んだようにスマホも見ずに歩いても良い。でも割と英語話せそうなホテルの人にアンカラキャッスルって言っても通じなかった。城じゃなかったのかなこれ

素晴らしい風景だと思いませんか。なんだかイスタンブールでの憑き物が取れたような、そんな気持ちに。撮影している場所の横にジムニーがあってちょっと微笑んだ

ふらふら歩く、ふらふら店に入る、ふらふらケバブを食べる。数年ぶりのこの感覚。鼻につく淡い香水の香り。ついにトルコの旅が始まった

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