写真も動画も。いまさらなSIGMA fpが私の正解だった


究極のサブカメラって何なんでしょうね。

Xマウントの小型機に手を出したりオールドデジタルに魅入られたりGFXに小型レンズを導入してみたり…様々な方法を実際に経験してきましたがサブカメラというものの明確な答えは出ないように思えます。それは何故かというとサブカメラはポケットに入るか入らないかという選択肢がまずあり、入らないものであれば小ささ故の不自由さ、入るものであればメインカメラには及ばないけど小ささもそんなにではないという問題がいつも付き纏ってしまうからなのかも

なので完全なものはないと理解した上で自分が納得できるラインを探すのがサブカメラじゃないかと自分の中で定義付けた時に浮かんでくるのがSIGMA fpでした。フルサイズでレンズの種類も豊富、そしてデザインも良くボディも小さい。スチールだけではなくSSDを挿せば動画でもCinemaDNGの撮影も可能と癖はあるけれど自分の用途によって様々に変化するカメラだったので今回購入に至りました

発売して随分経っているカメラなので詳しいスペックなどは置いておき良かった点や気になった点、どんなものが撮れたのか、リグの活用やレンズについても書いていければと思います

SPEC

センサー 35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサー約2,530万画素
マウント Lマウント
手ぶれ補正 なし
静止画ファイル形式 ロスレス圧縮RAW(DNG) 12 bit,14 bit
動画フォーマット CinemaDNG(8bit, 10bit, 12bit)/ MOV:H.264 (ALL-I, GOP)
記録画素数 / フレームレート 3,840×2,160(UHD 4K) / 23.98 p, 24 p, 25 p, 29.97 p
1,920×1,080(FHD)/ 23.98 p, 24 p, 25 p, 29.97 p, 48 p, 50 p, 59.94 p, 100 p, 119.88 p
EVF なし
液晶 TFTカラー液晶, アスペクト比3:2, 3.15型, 約210万ドットタッチパネル
可能記録時間 静止画撮影可能枚数280枚
連続動画撮影可能時間70分
外形寸法(幅×高さ×奥行) 112.6×69.9×45.3mm
重量 422g (SDカード, バッテリー込), 370g (ボディ単体)

SIGMA fp / 45mm F2.8 DG DN

今更ではありますがデザインなど少し見ていきましょう。フルサイズ機だとはとても思えないようなコンパクトボディに仕上がっているfpは持っているだけで所有欲を満たしてくれるカメラです

シンプルなボタン配置ではありますが必要な項目は全て搭載されています。一部搭載して欲しいなと感じたものもあるので後程書いていこうと思います

今回はキットレンズとして45mm F2.8を購入しました。個人的には35mmと65mmの組み合わせが理想ではありますが一本運用を考えた時にはこれ以上に使いやすいレンズはないでしょう

ストラップについてはデザイン面も考えて縦吊りを選択しました。3Dプリンターで出力したものなどありますが耐久性の問題もあるので金属製のものを選ぶといいと思います。逆にこれ以外の正解がわからない

そして一番気を付けなければいけないのがSDカード。SDカードなんてどれも同じじゃんと思っている方もいるかとは思いますがスチールならそんなに早いSDじゃなくても大丈夫です。ただし動画を撮る場合、遅いSDカードだと5秒ほどで撮影が止まってしまって話にならなくなってしまいます

私の手持ちのV30では全然ダメでV60でも止まってしまうという話を見ましたのでSDカードで動画を撮りたい方は必ずV90クラスのSDカードを選択してください。おすすめは安くて品質もいいSUNEASTのSDになりますがこのクラスのSDは安いといっても15000円くらいは絶対するのでここまで出すんだったら安めのSDと動画用のSSDを購入したほうが幸せになれるかもしれません

fp × Rokkor

fpはオールドレンズの楽園とも言われているそうなので私も今回マウントアダプターを購入して幅を広げることにしました。元々GFXのほうでRokkorのレンズを導入していたのでアダプタを買うだけでレンズの共有ができたのが大きいです

これも既に認知はされているとは思いますがモニターは固定ですしEVFもないのでMFでピントを合わせるのは多少苦労します。特に日差しがきつい野外だと見れなくなることも多いので注意してください。はっきりとは見えていなくても赤のピーキングが出るのでなんとなくですがここにピントが合っているくらいはわかるかなと

ちなみに私が持っているのが28mm F2.8、50mm F3.5、55mm F1.7、58mm F1.4ですのでまた改めて作例はあげていきます

GFXとオールドレンズ、RokkorとNikkor。
使い始めてから変わらない安心感と様変わりする楽しみ方という両面を提供してくれるGFXというカメラ。そんなお気に入りのカメラにお気に入りじゃないポイントがあるとすればレンズの高額さ

RIG

fpではリグを導入することで拡張性がとてつもなく広がります。リグとは所謂パーツのようなものでしたいことに合わせて必要なリグが売られているのでそれを他のリグに合わせて組むことでミニマムカメラが専門性の高いカメラに進化します

これがみんなfpを選ぶ理由かなと思います。最近では3Dプリンターの普及もあり個人で作成されたリグも国内外問わずあるのでまさに無限大です。今回私はとりあえずSSD用のリグを導入しましたが今後増やしていく予定です。より専門的なリグはYoutubeに沢山あるので参照しておくとその沼に気付くかもしれません

余談ではありますが使っているSSDはSAMSUNGのT7 1TBです。fpが公式に対応していると明記しているのはT5の方になりますがT5は転送速度も遅い上にT7より高いという何故選ぶの状態です。私は普通にT7を使っていてfpの方でも難なく使えるので普通にT7選びましょう

Point

今更ではある内容ではあるので良かった点、気になった点を簡単に簡潔に書いていきます

Good

小型軽量

まずは一番最初に目に入るところ、小さくて軽くてデザインがいいです。流石シグマと言いたくなるコンセプトでまるで任天堂のSwitchのようです。そこらのコンパクトカメラよりもコンパクトで尚且つフルサイズ。完璧です


拡張性が高い

小さいということは機能が制限されるとほぼ同義ではありますがfpの場合はリグなどをフル活用することで普通のカメラにはできないような幅広い拡張性があります。普段はミニマムに、必要とあれば拡張して。使い道は多種多様です


動画性能

小さいカメラというものは基本的にスチール専用機のようになりがちですがfpの場合はSSDを接続することで動画RAWであるCinemaDNGの撮影が可能です。普通のカメラは外部デバイスが必要になるのでこれだけでアドバンテージが凄いです


Weak

ジョイスティックがない

コンパクトカメラなのである程度の制限はありますがジョイスティックがないのが結構痛手です。AFのポイントは勿論キー操作もできるのですが誤操作もしやすくジョイスティックの必要性は高いです。搭載してもそこまでスペースは食いませんし


小型ゆえの

小型化故に失うものは大きく、特にで言うとEVFがない、モニターが固定、シングルスロットなどがありそれが撮影のしづらさに繋がる部分でもあります。自分はあまり気にならないのですがもし気になる人がいれば外付けEVFが売っているのでそれを買いましょう。高いですけど


撮れないもの、撮れるもの

一番の問題と言うべきかfpは電子シャッターしか搭載していないためローリングシャッター現象、つまりは動くものを撮ると像が歪みまくります。元々小ささ故にハンドリングからのブレもあるのでSSは高く設定する必要はあるので光源やISOを気にしながらの撮影が必要です。動きものを考えているのであればこれはそういうカメラではないです


Example

実際に使ってみた感想を書いていきます。通常は日常での使用になりますが非常にコンパクトで扱いやすく、一番の使いどころはここだろうなと感じることが多いです。日常での使用だとそこまで厳しい中での撮影もないし失敗できないような所でもないので余裕はかなりあります

キャンプをした際にも持ち出しましたがこの小ささと取り回しのしやすさなら割と嵩張りやすいキャンプというイベントの中でも快適さを失うことなく撮影ができるのでとりあえずはfpを持っていく、そういった思考になれたのが大きかったです

普段海外はGFXを持っていくことにしていますが今回はfpのみで旅してみました。まず驚いたのが一回り小さいバッグでも余裕のスペースが確保できてこんなに快適なのか…とコンパクトさの醍醐味を旅前から味わうことができました

ただ、撮影してみて思ったのがやはりストリート向けではないかなというのが正直なところ。ジョイスティックがないのでAFポイントの快適な移動ができない、手振れがしやすい、暗いところではピントが噛み合わないなどなどストリートにおいて不便なことが多いのでチャンスを逃すこともあるのは確か

ただし他のカメラに比べて威圧感がないし電子シャッターなので音さえ切ってしまえば撮影しやすい場面も多いのは確かです。この軽さと取り回しのしやすさでフルサイズなので撮影をしていく中である程度要領を把握して慣れてしまえば取れ高は間違いなくあがっていくことでしょう

今回Rokkorのワイドレンズも持っていったのですがこれ本当にオールドレンズ?ってくらい現代的な写りをしてくれて完全にスタメン入りしました。GFXで使っていた時は少し足りない部分を感じていたのがフルサイズで開花した形でしょうか。流石はオールドレンズ機と言われることもありますが光が厳しい環境では画面なんて全く見えないのでやはりEVFは必要なのだろうというのが結局のところ

45mm F2.8にも正直そんなに期待はしていなかったのですがその写りの良さと軽さ、流石のSIGMAです。45mmは売却して30mmと65mmに舵を切ろうとしていた私ですが45mmも必要かもしれません

他と違うのは、良いこと。

多分このカメラ普通のカメラとはちょっと違うんです。万人におススメできるわけじゃないしカメラに慣れている人にだって完全に合うとは限らない

でもそれって悪いことじゃなくて唯我独尊、他にはない、他と違うことは良いことなんです。自分の用途、好みとは合致していてあとは使ってみて気に入るかどうか

次世代機が出るかどうかもわからない現在だけれども今からでも遅くないですよ、fp。

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