GFX100SとGF32-64mmを一日レンタルしてみた


これ以上の上はないだろうってみんな思いたい。だって後悔はしたくないもの

多分写真撮りも同じで自分に合う条件はあるけれどそれでもやっぱり最上のカメラで後悔なく今を撮りたいものです。今手に届くレベルでおそらく最上レベルだと思われるカメラと言えば富士フイルムのGFX100Sなんだろうと思う

70万円台で手ブレ補正付きの1億画素。センサーサイズはフルサイズより大きいラージフォーマットというおそらく一般人が手を伸ばして届く限度にあるカメラ。今回はそんなカメラが富士フイルムのキャンペーンで一日無料でレンタルすることができたので体験レポとして書いていきたい

外観

購入レビューではないので詳しいスペックについては書かないがとりあえず1億画素/手ブレ補正つき/フルサイズ機なみの大きさということだけ憶えておいて欲しい。ひとつだけ注意したいのがセンサーサイズで、中判として紹介されがちなこのカメラだが実際には44mmx33mmということで645にも全く満たないセンサーサイズなので中判というにはあまりにも定義違いすぎる。富士側もそれを理解してラージフォーマットという表現を使っているのだろうけども…

だがフィルムとデジタルは同じものではない。劣らない表現、魅了が確かにある。話は戻し操作系だが軍艦部は左側にモードダイアル、右側に肩液晶というシンプルな構成。個人的に肩液晶はいらないかな

背面は十字パッドもなくすっきりとした印象。AF-CとMFを切り替えるダイアルが背面にあるのはグッドポイント。ジョイスティックも平面が多くなり押し込みやすくなっている。ただ操作面で言えばスペースがあるんだから十字パッド残しておいてもよかったのではとも思う

GF32-64mmとの組み合わせでは流石に大きく、重たくなる。けれどデザイン的には見栄えがいいし持ち運んでもそこまで辛くはない丁度いい塩梅だった

そして今回のレンタルとは他に日頃から懇意にしていただいているGFX50Sユーザーであるニシムラタクヤ(@takchaso)さんよりGF63mmをお借りして撮影した。見かけよりも非常に軽く、GF32-64mmを使ってテレ側を多く使用するようなことがあればこのレンズを選ぶといい

作例

今回は最初の数枚をプロビア、それからはずっとノスタルジックネガで撮影した。とにかく使って感じるのは光の柔らかさと表現。空気感というか纏う柔らかさが他と違うように思える

圧縮した画像じゃわかりにくいのが難しいところだが文字のはっきりした感じやガラスの透明感が非常に伝わりやすい

ただし相変わらず富士フィルムのカメラは影が青被りしやすいので自分で修正しなければいけない場面が多い。逆光においては特にそういう場面が多く、ここがNikonと違うところだ

プロビアはここまでで、ここからはノスタルジックネガを使用。影と光が入り乱れるこの写真だが光は飛ばず黒は潰れていないのがわかる。このグラデーションの強さがまずGFXシリーズを選ぶ理由になる

光が整った場所だと更にその階調の深さが伺い知れる。ノスタルジックネガの色味とコントラストの絶妙さがGFXの階調と合わさることで解像感/空気感が生まれ、モノに質量を感じさせるのだと思う

GFX100Sでスナップのような撮影方法は正直向いていない。こういった用途はGFX50RにGF50mmなどの組み合わせの方が良いだろう

この一枚はかなり切り抜いたのだがそれを全く感じさせない1億画素の驚異。とりあえず撮影しておけばなんとかなるとも言えるほど切り抜き耐性は高い

ノスタルジックネガ特有の青だ。気になるなら自分で変えるのをおすすめする

特にラージフォーマットらしいなと感じたのがこの2枚。特に1枚目はノスタルジックネガの色褪せた色味とボケ感/解像感が中判フィルムカメラを連想させた。2枚目はフィルムというよりかはデジタルの中判クラスなんだと証明できる解像感が気に入った

ハイキーはあまり撮らないがそれでも写真は死なない。しっかりとしたディテールを残したまま明るい写真になっている

人撮りよりも無機物の方が個人的に撮ってて合うなと感じる場面が多かった

ノスタルジックネガの強みが一番出たのがここ、国際フォーラム

ノスタルジックネガのイエロー/オレンジの色味がとにかくキレイ。アメリカのニューカラーを模していると言われているこのフィルムシュミレーションだが納得の深さでAPS-Cにも頑張って搭載してほしい

良い点と懸念

色々書いてきたが良い点は至って単純で、解像感・空気感/圧倒的なダイナミックレンジ/負担にならない重さ/手に届く価格 などなどが挙げられる

では逆にどこが懸念材料なのかと言うと

GFX100Sはまだ現実的じゃない

手に届く価格ではあるけれどまだ手を出すには勇気がいるし、重量的にも負担は少ないものの用途が限られる感がある。確かに魅力的だけど他のGFXモデルで考えてみるのもいいんじゃないかと思う

これからのGFレンズとノスタルジックネガ

どんどんラインナップされているGFレンズだが近日中に最安クラスでズームレンズが出るとの噂がある。ボディは安いがレンズが高いとなりがちなのが大きいセンサーサイズの宿命なのだがそれを打開してくれるのではとの淡い期待もある。そして現在ではGFX100Sでノスタルジックネガを使用可能だがその内に他のモデルでも使用可能になればGFX100Sじゃなくても良くなるって人も多いだろう

Nikon Zシリーズを考える

私が今現在使用しているNikon Zシリーズはとにかく写りと色味/トーンが良い。正直乗り換える必要もないのではとも思えるがやはり階調と質感は1枚GFXの方が上だ。ただしNikonの操作性/ボディのダサさ、そしてNikonの経営状況を考えると勇気を出して富士に戻るのも良いのではないかとも思える。ただ、本当にNikonのフラットな写真が気に入っているので決断もできない

さいごに

撮って思ったのがラージフォーマットというだけはあるなということ。そして使っててもそんなに疲れないしいけるなと思わせてくるのがにくいところ

ただし、撮影中はAPS-Cとの違いも正直わからなかったしこんなもんかとも思ったが自宅で確認してみてようやくわかる凄さがある。小さなモニターごときじゃわからんのだ。撮影中気分はあがらないけども

そしてGFXシリーズはフィルムのレンズも数多く使用することが可能なのでコストも非常に低い。中判デジ×中判フィルムという構成もいいと思う

もしレンズも出揃い、GFXを考えることになったら…おそらく私はGFX50Rを選ぶだろう。そんな気がしている

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